当直医読本
若い女性の右上腹部痛にご用心―Fitz-Hugh-Curtis Syndrome
仲本 昌一
1
Masakazu Nakamoto
1
1沖縄県立中部病院救命救急センター
pp.1006-1007
発行日 1992年11月15日
Published Date 1992/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414900648
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Fitz-Hugh-Curtis syndromeは,淋菌またはクラミジア・トラコマチスによる卵管炎あるいは骨盤腹膜炎が原因で肝臓周囲炎(perihepatitis)を併発し右季肋部痛を訴える症候群である.本症候群はしばしば右季肋部痛が強く骨盤腹膜炎の症状が少なく胆嚢炎や胸膜炎などの疾患と誤ることがある.救急において子宮外妊娠や骨盤腹膜炎と同様に女性の腹痛の鑑別に入れておかなければならない婦人科疾患の1つである.
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