Japanese
English
特集 一般外来で精神症状を診る
痴呆と失語
Dementia and Aphasia
濱中 淑彦
1
,
竹中 吉見
1
Toshihiko Hamanaka
1
,
Yoshimi Takenaka
1
1名古屋市立大学精神科
pp.779-781
発行日 1992年9月15日
Published Date 1992/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414900566
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・痴呆の診断基準(表1)による他の精神障害との鑑別.
・失語と他の言語障害の鑑別(表2).
・失語(→1)は痴呆の部分症状として出現することもあるが,痴呆とは別個に独立して出現(多くは脳卒中)することもあり,失語が明確でない痴呆もある.
・脳卒中による失語は急性発症で軽快に向かうが脳変性疾患の失語と痴呆は慢性進行性(表3).
・脳卒中とは異なり,脳変性疾患による痴呆では長期間にわたり片麻痺などの神経学的症状を合併しないことが多い.
・患者の利手を確認し,失語の類型と重篤度,痴呆の類型と重篤度を評価すれば,責任病変部位が想定可能.画像診断(CT,MRI,SPECT,PET)により確定.
・失語も痴呆も症状群の一つであるから,病因に応じて治療・対応が異なる.
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