Japanese
English
特集 ライフスタイルと健康―習慣病への対策
脂質
Lipids and life style
秦 葭哉
1
Yoshiya Hata
1
1杏林大学高齢医学
pp.274-276
発行日 1991年6月15日
Published Date 1991/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414900082
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
ポイント
・食事脂肪と血清脂質:食事の脂肪で,血液中の脂質に影響する成分は,飽和脂肪と不飽和脂肪,コレステロールである.飽和脂肪とコレステロール,とくに飽和脂肪は,血清コレステロールとトリグリセライドの両方を上昇させる.不飽和脂肪は,両者を低下させる.飽和脂肪や不飽和脂肪,コレステロールの含量の多い食品を示した(→1).ついでながら,血清脂質を上昇させる脂肪以外の食事成分は糖質とアルコールである.これは血清トリグリセライドを上昇させる.
・これらの関係を整理して,食事脂肪の過剰摂取から起こる高脂血症は脂質誘導性高脂血症fat-induced hyperlipidemiaと呼ばれ,食事の糖質やアルコール摂取によって起きた高脂血症は,糖質誘導性高脂血症carbohydrate-induced hyperlipidemiaと呼ばれる.高脂血症の表現型分類では,脂質誘導性高脂血症は,主にIIa型を呈し,時にIIb型あるいはIV型になる.糖質誘導性高脂血症は主にIV型を呈し,時にIIb型となる(→2).
Copyright © 1991, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.