特集 帰してはいけない疾患を除外した後の外来診療
One more JIM
pp.944-945
発行日 2014年10月15日
Published Date 2014/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414200021
- 有料閲覧
- 文献概要
- 参考文献
Q1:風邪は万病のもと,と言いますが,どう考えたらいいでしょうか?
A1:患者が「風邪」という主訴で受診した場合に,感冒症候群以外のさまざまな疾患である可能性があることと,感冒症候群をきっかけに合併症や別の疾患を併発・続発することから,「風邪」のようでもいろいろな疾患に配慮が必要だという意味に理解できる.
診断時,同時期に咳・鼻水・咽頭痛の3症状が現れる軽症急性疾患という感冒症候群の特徴に合わない病歴・症状・身体所見がないか,あるいは感冒症候群でみられることが少ない病歴・症状・身体所見がないか,を確認すること.高齢者や基礎疾患をもつ人では,症状や経過が定型的ではなかったり,合併症を生じる可能性が健康な人より高いので,診断や経過観察により慎重になること.受診時は軽症であっても,数日で軽快しなかったり,新たな別の症状が生じた場合に,再度受診するように患者に説明することで,風邪のようにみえる「万病」のピットフォールに陥る危険を少なくできる.
Copyright © 2014, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.