特集 気絶するほど悩ましい―危険な失神の見分け方
【危険な失神・一過性意識障害】
消化管出血
安藤 大樹
1
1藤田保健衛生大学救急総合内科/GIM部内
キーワード:
消化管出血
,
起立性低血圧
,
便潜血反応
,
Blatchford risk score
Keyword:
消化管出血
,
起立性低血圧
,
便潜血反応
,
Blatchford risk score
pp.30-32
発行日 2014年1月15日
Published Date 2014/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414103079
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Case
悪心と意識消失で受診し,胃角部の出血性潰瘍を認めた症例
患者:59歳,女性.
現病歴:腰痛以外,特に既往歴はなし.就寝中に悪心があり起床.倦怠感も認めたため,横になって休んでいた.食事の用意をしようとして起き上がった際に,「気の遠くなるような感じ」を認めたため,救急外来を受診した.意識清明,血圧96/56mmHg,脈拍90/分.受診時も軽度の悪心の訴えのみで,その他の随伴症状は認めていない.心電図も特に異常を認めず.黒色便の訴えはなかったが,鎮痛薬の使用歴より消化管出血を疑い,胃管を挿入し胃内容を確認したところ,潜血反応陽性を確認.緊急内視鏡の結果,胃角部に崎田分類A1ステージの出血性潰瘍を認めた.
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