みるトレ
Case 48
岩崎 靖
1
1愛知医科大学加齢医科学研究所
pp.1087-1088
発行日 2013年12月15日
Published Date 2013/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414103058
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Case 48
患者:77歳の男性.高血圧と糖尿病で内服治療中.3日前の昼食後,急にめまいとふらつき,吐き気が出現した.嚥下障害と左上下肢の温度覚低下も自覚したため近医を受診し,頭部CTを施行されたが異常ないと言われた.その後も症状が持続するため神経内科を受診した.
現病歴:意識は清明.軽度の構音障害と,嗄声,右声帯麻痺を認めた.右眼裂が狭小化し,瞳孔は右2.0mm,左3.0mmだった.対光反射,輻輳反射は両側正常であった.眼球運動に制限はないが,注視方向性の回旋性眼振を認めた.咽頭挙上は左へ偏位していたが,舌の偏位や萎縮はなかった.四肢の筋力は正常だった.右顔面と左上下肢の温痛覚低下を認めたが,深部覚は両側とも保たれていた.指鼻試験,踵膝試験で右上下肢の失調が認められた.腱反射は正常で病的反射はなかった.
検査所見:頭部MRIおよびMRA画像(図1a~c)を示す.
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