みるトレ Special・28
“大量殺人犯”は近くにいる!
佐田 竜一
1
1天理よろづ相談所病院 総合診療教育部
pp.473-477
発行日 2019年4月15日
Published Date 2019/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1429202022
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患者:76歳、男性。
主訴:発熱、倦怠感。
生活歴・既往歴:ADL完全自立、退職後は農作業をしている。妻と長女の3人暮らし、イヌ1匹飼育。ワイン1杯/日、喫煙なし。sick contactなし。渡航歴なし。高血圧、2型糖尿病。
薬剤歴:プレドニゾロン6mg/日、エソメプラゾール、ドキサゾシンメシル、テネリグプチン、プランルカスト、カルボシステイン、レボセチリジン。抗菌薬使用歴はここ1年以上なし。
現病歴:IgG4関連疾患(顎下腺、縦隔、膵病変)に対して、現在プレドニゾロン6mg/日内服中。2日前より食欲低下、入院1日前より発熱・倦怠感で動けなくなり、救急搬送された。
身体所見:体温39.6℃、脈拍数132回/分・整、血圧164/74mmHg、呼吸数24回/分、SpO2 93%(室内気)、GCS(Glasgow Coma Scale)E4V5M6。頭頸部および心音に明らかな異常なし。右中下肺野で呼吸音低下あり、打診で右第8肋間から下方で濁音、右肺で声音振盪が減弱。腹部・四肢に明らかな異常なし。
検査所見:血液;WBC 19,280/μL、Hb 14.8g/dL、Plt 16.5×104/μL。TP 6.7g/dL、Alb 2.5g/dL。肝胆道系酵素に異常なし。BUN 17mg/dL、Cr 0.8mg/dL、Na 128mEq/L、K 3.4mEq/L、CL 95mEq/L、CRP 40.1mg/dL。尿;異常なし、血液ガス(大気下);pH 7.498、PaO2 65.3mmHg、 PaCO2 28.0mmHg、HCO3 21.2mmol/L。胸部X線(来院時);図1、喀痰グラム染色;図2。
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