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Case 27
患者:71歳男性.
現病歴:3年前より健診で血圧高値,脂質異常を指摘されており,半年前に初めて医療機関を受診した.二次性高血圧を除外された後,降圧薬とスタチンが開始された.また,頸部血管雑音が聴取され,精査によって右内頸動脈狭窄と診断された.8日前に脳外科で右内頸動脈ステント挿入術が施行された.術後,徐々に悪化する腎機能についてコンサルテーションを受けた.脱水を示唆する病歴はない.入院後,新たに追加された薬剤はない.
身体所見:身長164cm,体重67kg,血圧132/55mmHg,脈拍81回/分・整,体温36.1℃.両側頸部に血管雑音を聴取する.腹部は平坦,軟で正中に血管雑音を聴取する.右1,4趾,左1趾足底,左4, 5趾外側に紫紅色の皮疹(図1)と両足背に網状皮斑とを認める.四肢に感覚低下は認めない.
血液検査:(術後1日目)WBC 5,950/μl(Eosino 4.4%),Cr 1.13mg/dl;(術後4日目)WBC 5,560/μl(Eosino 6.3%),Cr 1.25mg/dl;(術後8日目)WBC 5,120/μl(Eosino 9.2%),Hb 12.1g/dl,Plt 23.3×104/μl,AST 11IU/l,ALT 12IU/l,LDH 185IU/l,BUN 25mg/dl,Cr 1.39mg/dl,Na 140mEq/l,K 4.1mEq/l,Cl 108mEq/l,CRP 0.1mg/dl.尿検査:蛋白(-),潜血(-),WBC(-),硝子円柱1+,FENa 1.1%,FEUN 40.6%,β2 MG 155ng/gCr(<600),NAG 9.4IU/gCr(<10).
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