みるトレ
Case 21
岩崎 靖
1
1小山田記念温泉病院 神経内科
pp.933-934
発行日 2012年12月15日
Published Date 2012/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414102693
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Case 21
患者:79歳の女性.3年前からうつ病と慢性胃炎で近医に通院し,sulpirideとmetoclopramideを継続処方されている.3カ月ほど前から歩行時に両下肢が前に出にくいことを自覚し,1カ月前からしばしば転倒するようになった.次第に動作も緩慢になってきたため受診した.
現病歴:意識は清明で,認知症は明らかでなかった.表情は乏しく仮面様顔貌で,小声で単調な話し方であった.腱反射は正常で病的反射はなかった.四肢,体幹に軽度の筋強剛を認めたが,左右差はなかった.静止時振戦はみられなかった.歩行はやや前傾姿勢で,小刻み歩行とすくみ足,姿勢反射障害がみられた.一般内科所見に異常はなかった.
検査所見:血液生化学検査では特記すべき異常はなく,甲状腺機能検査も正常であった.頭部MRI(図1),心筋・交感神経シンチグラフィ(図2)を示す.
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