JIM Report
災害時の漢方診療報告
高山 真
1
1東北大学大学院医学系研究科 先進漢方治療医学講座
pp.146-148
発行日 2012年2月15日
Published Date 2012/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414102425
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医療活動の背景
2011年3月11日に宮城県牡鹿半島沖を震源として発生した東北地方太平洋沖地震は,東日本沿岸部の広い範囲に甚大なる被害をもたらした.当初,震災による死者・行方不明者は2万人以上,建築物の全壊・半壊は合わせて10万棟以上と報道され,避難先である学校や公民館の多くは道路の寸断や浸水などにより連絡が取れずに孤立する状況であった.東北大学病院では,東北地方の災害拠点病院と連絡をとり,医師や物資の派遣,重症患者の受け入れを行い,災害時医療のバックアップの一端を担った.この報告では,われわれが行いえた災害時における漢方診療の活動内容と印象に残った点,可能性などを述べたいと思う.
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