特集 グローバル時代のジェネラリスト
医療のグローバリゼーション
医療のグローバリゼーション―「医療ツーリズム」の視点から
遠藤 弘良
1
1東京女子医科大学国際環境・熱帯医学講座
キーワード:
グローバリゼーション
,
医療ツーリズム
,
国際医療交流
,
医療滞在ビザ
,
グローバルスタンダード
Keyword:
グローバリゼーション
,
医療ツーリズム
,
国際医療交流
,
医療滞在ビザ
,
グローバルスタンダード
pp.10-12
発行日 2012年1月15日
Published Date 2012/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414102383
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「医学」の世界では国際誌への論文投稿は一般的となり,海外で研究活動をする医師も多く,国際会議は目白押しである.しかし「医療」のグローバリゼーションとは,患者の受診行動の国際化であり,診断・治療評価や医学教育の国際化にも影響を与える.とりわけ患者の国境を越えた受診行動が「医療ツーリズム」として注目されている.
日本では2010年に民主党政権の下で策定された「新成長戦略」のなかで,国内で国際医療交流(外国人患者の受け入れ)を推進する方向性が示されたことに伴い,医療ツーリズムに注目が集まるようになった.医療機関と連携して医療ツーリズムに関心を示す地方自治体もある.筆者らは厚生労働科学研究補助金により,この動向について国内外の現状と課題を整理した1).本稿ではこの研究結果をもとに,医療ツーリズムの視点から近年の医療のグローバリゼーションの現状と課題について概説する.
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