特集 エクストリーム困難事例への挑戦
各論
医療ソーシャルワーカーとの連携
村上 須賀子
1
1兵庫大学生涯福祉学部社会福祉学科
キーワード:
社会福祉専門職
,
生活問題
,
社会資源
,
コーディネーター
Keyword:
社会福祉専門職
,
生活問題
,
社会資源
,
コーディネーター
pp.724-729
発行日 2011年9月15日
Published Date 2011/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414102285
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医療ソーシャルワーカーの働き
医療ソーシャルワーカー(以下,MSW)の具体的働きは,疾病や障害に伴う医療費,生活費,職業生活継続にかかわる経済的問題や,介護問題など,およそ生活にかかわる困りごとに対し,社会保障,社会福祉などの諸制度やサービスの活用をはかることにより,安心して療養生活が継続できるよう整えることである.また,療養中の家事,育児,教育,さらに家族関係の葛藤,家族内の暴力など,心理・社会的問題に対してもコーディネート機能を発揮する.その視点は,個人(患者)と環境(家族・病院・地域・社会制度)を一体的にとらえ,問題解決のためにこの両方に働きかけることを任務としている.
後述するように,医療改革が強力に推進される今日,政府の社会保障改革案にもみられるように,地域医療福祉のコーディネーター役としての期待が高まっている.
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