特集 EBMアップデート
総論
EBMをめぐる最近の動向
能登 洋
1
1国立国際医療研究センター病院 糖尿病・代謝症候群診療部
キーワード:
コミュニケーション
,
診療ガイドライン
,
Narrative-based Medicine
,
有効性
,
エンドポイント
Keyword:
コミュニケーション
,
診療ガイドライン
,
Narrative-based Medicine
,
有効性
,
エンドポイント
pp.556-561
発行日 2011年7月15日
Published Date 2011/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414102230
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筆者が最初にEvidence-Based Medicine(EBM)に触れたのは,1994年から米国ニューヨーク州のベス・イスラエル医療センターにて内科臨床研修をした時であった.EBMという体系と呼称はその数年前に誕生したが,EBM的診療様式はかなり以前から臨床疫学(clinical epidemiology)として確立していたため米国での診療・研修では自然なものとして受け入れられていた.当時日本では“evidence”の概念や適訳がなかったため,私は「実証に基づく臨床疫学実践」として啓発活動を始めた.
当初から懸念されていた誤解や嫌悪感は現在の日本の医療界ではだいぶ減ったもののいまだに存在するため,本稿ではまずその見直しと最近のEBM・臨床研究の発展性について解説する.
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