特集 症状別副作用逆引き事典
耳鼻科
喉頭浮腫,めまいと難聴,鼻出血,鼻閉,鼻漏,嗄声,誤嚥
角田 晃一
1
,
進藤 彰人
2
,
松崎 佐栄子
2
1東京医療センター感覚器センター
2東京医療センター耳鼻咽喉科
キーワード:
長寿社会における投薬
,
副作用
,
血管浮腫
,
喉頭浮腫
,
めまい
,
難聴
,
鼻出血
,
鼻閉
,
嗄声
Keyword:
長寿社会における投薬
,
副作用
,
血管浮腫
,
喉頭浮腫
,
めまい
,
難聴
,
鼻出血
,
鼻閉
,
嗄声
pp.374-377
発行日 2011年5月15日
Published Date 2011/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414102175
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喉頭浮腫
Case
患者:86歳,女性.主訴:発声障害,呼吸困難.
86歳の女性が就寝後,夜中3時に口腔内,舌の腫脹による呼吸苦を訴え覚醒した.覚醒時2階建ての2階で寝ていて周囲に人が不在で,声も出なかったため,階段まで這って行きスリッパで階段を叩いたところ19歳の孫が異変に気付き,救急車で来院した.
受診時,喉頭(声帯および喉頭蓋)浮腫によりstridorを聴取し,舌,口腔内と喉頭ファイバースコープでは喉頭蓋の腫脹を認め,唾液の嚥下が不可能なため流唾をみとめた.他に身体的な異常はなく何らかのアレルギーによるリアクションを考え,ソルコーテフⓇ500mgを点滴静注,6時間後舌口腔の腫脹は消失し,呼吸苦やstridorも消失,嚥下も可能になった(図1).受診時の採血では,明らかなIgEや好酸球の上昇認めなかった.
会話可能となった患者によれば,これまで10年間飲んでいた血圧を下げる薬が,今回の呼吸苦を呈した日から,新しい薬に変更になったことが明らかになった.
診断 ACE阻害薬による喉頭浮腫
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