アスピリン喘息，胸水貯留，薬剤性肺傷害，肺水腫，肺胞出血

Case

典型的なアスピリン喘息の1例

患者：40歳，女性．以前から常に鼻閉気味で，においに対して鈍感であった．ここ数年はかぜをひくと喘鳴が出現することがあり，医療機関で気管支喘息として吸入ステロイドを処方されたこともあった．3日前から上気道炎症状があり，咽頭痛に対して自己判断で夫のケトプロフェン貼付薬を頸部に貼ってみた．すると間もなく鼻閉と激しい喘息発作が起こり，救急車にて救急病院を受診した．経過からアスピリン喘息と診断し，経鼻酸素投与とエピネフリン0.1mg筋肉内注射を行い，ベタメタゾンリン酸エステル8mgを点滴静注した．間もなく速やかに呼吸状態は劇的に改善した．