特集 症状別副作用逆引き事典
皮膚
重症薬疹
尾本 陽一
1
,
水谷 仁
1
1三重大学大学院医学系研究科皮膚科学分野
キーワード:
びらん
,
発熱
,
投薬歴の聴取
,
表皮壊死
,
角膜障害
Keyword:
びらん
,
発熱
,
投薬歴の聴取
,
表皮壊死
,
角膜障害
pp.364-366
発行日 2011年5月15日
Published Date 2011/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414102172
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Case
患者:60歳台,女性.
既往歴:腎癌T2N0M1に対しインターフェロンアルファ(スミフェロンⓇ)にて加療.
現病歴:腎癌の脳転移病変に対し定位的放射線治療後,ゾニサミド(エクセグランⓇ)を内服.2週間後より瘙痒を伴う皮疹出現し,拡大のため4週間後当科初診(図1).38℃台の発熱,口腔・陰部の粘膜疹と全身に胡桃大までの紅斑が散在する.皮膚病理組織検査で表皮細胞の壊死を,眼科受診にて角膜障害・偽膜形成を認めたためSteven-Johnson症候群と診断した.すべての内服薬の中止・変更に加え,プレドニゾロン1 mg/kg/dayの内服を開始.その後も表皮剝離・粘膜疹の拡大続き,中毒性表皮壊死融解症へと移行したため免疫グロブリン20g/dayを併用し軽快した.
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