特集 症状別副作用逆引き事典
内分泌
体重減少,るい瘻,体重増加,肥満,浮腫,多尿,脂質異常症,高血糖,低血糖,骨粗鬆症
湯野 暁子
1
,
島津 章
1
1独立行政法人 国立病院機構 京都医療センター 臨床研究センター
キーワード:
体重減少
,
体重増加
,
浮腫
,
多尿
,
脂質異常症
,
高血糖
,
低血糖
,
骨粗鬆症
Keyword:
体重減少
,
体重増加
,
浮腫
,
多尿
,
脂質異常症
,
高血糖
,
低血糖
,
骨粗鬆症
pp.360-363
発行日 2011年5月15日
Published Date 2011/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414102171
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
Case
活性型ビタミンD3,Ca製剤による高Ca血症をきたした1例
患者:85歳,女性.原発性副甲状腺機能亢進症で,78歳時に副甲状腺全摘術を施行された.骨粗鬆症の合併を認める.術後から活性型ビタミンD3処方が継続されていた.内服を自己管理するようになり,81歳時には内服中断による低Ca血症,83歳時には過量内服による高Ca血症の治療のため入院歴がある.84歳頃からCa製剤が追加され,口渇,多飲,多尿を認めるようになった.症状は悪化傾向で全身倦怠感や下肢脱力感を伴うようになった.脱力による転倒で当院救急外来を受診,高Ca血症(補正Ca 12.4mg/dl)および腎前性腎不全で緊急入院となった.内服管理のサポートを行うとともに,安全性を考慮してCa補正は正常下限を目安にし,定期的なCa検査をかかりつけ医に依頼した.
Point 活性型ビタミンD3やCa製剤を処方する際には,漫然と処方せず,血中および尿中Ca測定を行い投与量の調整を行うことが必要(UCa/UCre<0.3が尿路結石の防止や腎機能保護のために推奨される).
Copyright © 2011, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.