特集 家庭医のための循環器診療レベルアップ
一般検査と画像診断のレベルアップ
UCGの報告書をどう読むか
藤本 眞一
1
,
水野 麗子
2
,
森嶋 良一
3
1奈良県立医科大学 教育開発センター
2奈良県立医科大学 総合医療学
3奈良県立医科大学 中央臨床検査部
キーワード:
心エコー図
,
心機能評価
,
報告書
Keyword:
心エコー図
,
心機能評価
,
報告書
pp.268-273
発行日 2011年4月15日
Published Date 2011/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414102145
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心エコー図所見を読む前に
本稿では,研修医,そして心エコー(心臓超音波検査,ultrasound cardiography : UCG)の初心者が心エコー所見を読む時の注意点を要約するのが目的であるので,レポートの内容を中心に説明をする.したがって,一般的な心エコー図指標の解説には,他の参考文献を当たっていただきたい.
心エコー図の所見用紙として図1のようなものが多い.奈良医大では,Philips社製Xceleraのレポートシステムを使用している.最上段にID,氏名,依頼先など,中段に計測値,下段に診断,結論が書かれている.この形式は,おおむね,どこの施設も変わりがない.まず,確かに当該患者の所見かどうか必ず確認する.記録者,診断医の名前も重要である.わからないことがあったら,聞いてみるのもよい.所見を記載するほうも,通常,所見を読む担当医の身になって書いている.すなわち,初心者や循環器内科を専門にしない若手医師にも誤解を招かないように,丁寧に書いているものである.
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