特集 プライマリ・ケア医のための関節リウマチ診療のすべて
【適切に治療するために】
メトトレキサートを上手に使うために
有沼 良幸
1
,
當間 重人
1
1国立病院機構相模原病院リウマチ科
キーワード:
口内炎
,
急な出現の発熱・呼吸器症状
,
肝障害
,
血液障害
,
間質性肺炎
Keyword:
口内炎
,
急な出現の発熱・呼吸器症状
,
肝障害
,
血液障害
,
間質性肺炎
pp.767-769
発行日 2010年10月15日
Published Date 2010/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414102013
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メトトレキサート(methotrexate:MTX)は,関節リウマチによる関節炎およびその後に生じる関節破壊の進行を抑え,身体機能を維持する効果をもつ薬剤のなかでも最も重要であり,さまざまな抗リウマチ薬のなかでアンカードラッグとして位置づけられている.
1999年の保険適用以降,本邦においても関節リウマチ治療の中心的な薬剤となり,その服用率・服用量ともに増加する傾向にある.さらに,2010年8月にアメリカリウマチ学会・ヨーロッパリウマチ学会合同の関節リウマチ分類基準が発表された.この新分類基準はできる限り早期から関節リウマチを診断し,速やかなMTXによる治療によりきたるべき関節破壊を阻止するという考え方に基づいている.関節リウマチの診断,とくに早期の関節リウマチの診断とMTX投与開始については,リウマチ専門医による介入が必要不可欠であるものの,この新分類基準の登場により,アンカードラッグとしてのMTXの投与症例が今後増加することが予想される.
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