特集 腹痛診療の達人になる
【各論】
小児科疾患で見逃されやすい「腹痛」
小堀 勝充
1
1埼玉協同病院小児科
キーワード:
紫斑
,
Quincke浮腫
,
関節痛
,
繰り返す腹痛
Keyword:
紫斑
,
Quincke浮腫
,
関節痛
,
繰り返す腹痛
pp.184-186
発行日 2010年3月15日
Published Date 2010/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414101870
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Case
腹痛を繰り返した後に紫斑が出現した1例
患者:7歳2カ月,男の子.
生来健康であった.受診2日前から時々腹痛を訴えていた.自宅で様子をみていたが改善せず徐々に腹痛が強くなったため,救急外来を受診した.診察上大きな異常なく,腹部X線で便塊を認めたため,便秘と診断した.浣腸後に症状改善したため帰宅した.その3日後に再び腹痛を主訴に救急外来を受診し,便秘の診断で浣腸後に症状改善して帰宅した.同様の症状で,2週間の間に3回の救急外来と1回の小児科外来を受診し,いずれも便秘と診断されていた.その後,下肢を中心に紫斑の出現を認めたため再度小児科外来を受診し,アナフィラクトイド紫斑病と診断された.
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