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病歴
患者:抑うつ状態と診断され,定期的に精神科受診していた73歳男性.主訴:悪寒戦慄と発熱.
現病歴:入院11カ月前から間欠的に繰り返す発熱,倦怠感を主訴に当院救急外来を受診し,感冒の診断にて対症療法にて経過観察されていた.血液検査ではLDH高値(400-600IU/l)を認めていた.入院9カ月前に繰り返す発熱の精査目的にて総合診療科に第1回入院となったが,骨髄穿刺,胸腹部CT,各種培養検査にて異常所見を認めず,発熱は自然軽快し,LDHも正常化したことから退院となった.入院4カ月前に再び発熱したため第2回入院となり,再びLDH高値(954IU/l)を呈していたことから,悪性リンパ腫を疑ってガリウムシンチを施行されたが有意な所見はなかった.同入院期間中に壊疽性胆囊炎を発症したため外科転科にて胆囊摘出術を施行された.術後は合併症なく経過し,LDHも正常化したことから退院となった.退院後も1カ月に一度は発熱をきたして総合診療科外来や救急外来を受診し,その都度LDH高値を指摘された.今回(第3回)入院の10日前からほぼ3日ごとに38℃を超える発熱を繰り返しており,入院前夜には悪寒戦慄と39.5℃の発熱をきたしたため,救急外来を受診し入院となった.3カ月間で4kgの体重減少と盗汗,入院前日からの息切れはあったが,頭痛,消化器・尿路症状,皮疹,浮腫はなく,旅行歴,病人や動物との接触歴もなかった.
既往歴:17歳,肺結核(イソニアジドとストレプトマイシンにて治療).68歳,早期胃癌(内視鏡的粘膜下層剝離術).72歳,壊疽性胆囊炎(胆囊摘出術).
使用薬剤:クロチアゼパム,アルプラゾラム.
生活歴,他:喫煙・飲酒ともなし.アレルギーなし.
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