特集 BPSDを診ていく
【地域でよくみられるBPSDにまつわる事項】
高齢者虐待
和田 忠志
1
1医療法人財団千葉健愛会 あおぞら診療所高知潮江
キーワード:
BPSD
,
高齢者虐待
,
加害者支援
,
高齢者虐待防止法
,
認知症
Keyword:
BPSD
,
高齢者虐待
,
加害者支援
,
高齢者虐待防止法
,
認知症
pp.820-823
発行日 2009年11月15日
Published Date 2009/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414101798
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要介護老人や認知症老人に対して,虐待行為が起こりやすいことが知られている.2006年から「高齢者虐待の防止,高齢者の養護者に対する支援等に関する法律」(以下,「高齢者虐待防止法」)が施行され,高齢者虐待に対する社会的関心が高まってきた.とりわけ,BPSDは介護者を疲弊させる傾向があり,認知症患者の介護上の大きな問題のひとつである.また,認知症患者は,記銘力や判断力低下というハンディキャップのため,家族や家族以外の者による経済的虐待を受けやすい.その意味で,高齢者が増えるわが国において,認知症を診療する医師は,虐待問題を避けて通れないと考えられる.本稿では,BPSDなどを有する認知症患者の虐待問題について概観してみたい.
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