特集 BPSDを診ていく
【地域でよくみられるBPSDにまつわる事項】
アパシー・社会活動性の維持
八森 淳
1
1(社)地域医療振興協会 市立伊東市民病院 臨床研修センター
キーワード:
アパシー
,
抑うつ
,
意欲・自発性の低下
,
パーソン・センタード・ケア
,
コリンエステラーゼ阻害薬
Keyword:
アパシー
,
抑うつ
,
意欲・自発性の低下
,
パーソン・センタード・ケア
,
コリンエステラーゼ阻害薬
pp.815-819
発行日 2009年11月15日
Published Date 2009/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414101797
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アパシーとは
アパシーは意欲の低下,自発性の減退などを意味し,抑うつ状態のひとつの症状として考えられる場合もあった.しかし,Marin1)がアパシーを行動面・認知面・感情面の自発性の低下として定義し,その中核症状として,発動性の低下,興味の低下,情動の鈍麻を挙げて以来,発症機序が異なっていること,また,治療の面でも異なるなど,抑うつとは独立した症候群としてとらえられるようになった.アパシーは日常生活,社会活動性を著しく障害する可能性がある重要な症状である.Marinによるアパシーの定義を表1に示す.
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