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病歴
患者:生来健康な31歳,女性.
主訴:発熱と全身性紅斑.
現病歴:入院1週間前から咽頭痛,腰痛,37℃台の発熱が4日持続し,入院4日前より両手指先のしびれが出現.
入院3日前にアセトアミノフェン2錠内服しその後は解熱.入院2日前の朝,ジキニン®内服後,顔面全体に2~5mm,赤~淡赤色で痒みのない皮疹が多数出現.次第に両手にも5mm大の水泡を伴った皮疹多数出現.夕方に,皮疹は一旦軽快傾向になったが,23時,体温39℃を超え,さらにジキニン®内服.
入院前日,皮疹は軽快傾向だが,高熱が持続していたため近医受診.近医では,顔面・手掌の発疹,咽頭痛,咽頭発赤,扁桃に膿あり,溶連菌感染を疑われたが,陰性であった.上気道炎を疑ってクリンダマイシン(CLDM,ダラシン®)筋注され,アジスロマイシン(AZM,ジスロマック®)・去痰薬(シマターゼ®)・防御因子増強薬(エルグリル®)など処方され内服した.
その後,顔面・手掌の皮疹が,全身(上肢・下肢・胸腹部・背部)に拡大.体温が40℃近くになりアセトアミノフェン2錠内服.19時,全身の皮疹に対し別の近医にて,薬疹を疑われてプレドニゾロン(PLS)30mg処方され帰宅した.入院当日も体温40℃が続き,咽頭痛強く食事摂取不能であったため救急外来受診し,入院となった.
既往歴:とくになし.予防接種歴は母子手帳紛失,母いわく「はしかは幼稚園の時1週間休んだ記憶あり,おたふくかぜは小学校時.水ぼうそうは覚えていません.だいたい予防接種は受けていた」とのこと.
家族歴:姉がピリン系薬剤過敏症.
生活歴:喫煙BI(Brinkman index)220.機会飲酒.アレルギー歴なし.携帯電話販売業.結婚歴なし.
常用薬:感冒時にジキニン®・葛根湯・ノーシン®.
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