特集 医師に必要な臨床栄養学
【症例報告】
意識障害の原因が酸化マグネシウム投与による高マグネシウム血症であった症例
木村 琢磨
1
1国立病院機構東埼玉病院総合診療科
pp.942-943
発行日 2008年11月15日
Published Date 2008/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414101555
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患者:80歳,女性.
主訴:意識障害,傾眠傾向.
既往歴:高血圧,慢性腎臓病,認知症で他院へ通院中〔カルシウム拮抗薬,アンギオテンシンII受容体拮抗薬(ARB),フロセミドを内服中〕.
現病歴:元来,自宅やデイサービスで「うとうと」していることが多かったが,数日前から1日中寝ているようになり,食事も摂れなくなってきたため家人と来院.精査目的で入院となった.
身体所見:意識レベルはJCS(Japan coma scale)20.バイタル・サインは問題なく,神経学的所見を含め明らかな異常を認めず.
検査所見:スクリーニングの採血検査では,軽度の貧血とBUN 50.9mg/dl,Cr 2.9mg/dlを認めたが以前と変化はなく,ナトリウム,カリウム,カルシウムを含めて明らかな異常を認めず,動脈血液ガスも正常であった.
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