シネマ解題 映画は楽しい考える糧[13]
「ナイロビの蜂」
浅井 篤
1
1熊本大学大学院医学薬学研究部生命倫理学分野
pp.597
発行日 2008年7月15日
Published Date 2008/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414101467
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医学研究における問題を知る絶好の1本
アフリカ,イギリス,ドイツを舞台に政府と大企業の陰謀を描いたジョン・ル・カレ原作のサスペンス映画.夫婦間の秘密と究極の愛の物語でもあります.
ジャスティンはケニアのナイロビに赴任中の英国外交官で,園芸を趣味とする物静かで穏やかな人物.24歳の妻テッサは発展途上国の貧しい人々の救済を目指す情熱的人権活動家で,ナイロビに来てからは「国境なき医師団」のブルーム医師と行動をともにしていました.テッサは夫婦の子を妊娠してからも極貧地区の医療施設などを熱心に訪れていろいろ調査しますが,子どもを死産してからは一層自分の調査活動にのめり込んで行きました.そんなある日,テッサは出張先で殺され,ブルーム医師も行方不明となってしまいます.寝耳に水のジャスティン.
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