Japanese
English
原著
蜂刺傷によるアナフィラキシーショック
Anaphylactic Shock Caused by Bee Sting
青島 敏行
1
,
三谷 恒雄
1
,
桜井 みち代
1
Toshiyuki AOSHIMA
1
,
Tsuneo MITANI
1
,
Michiyo SAKURAI
1
1大津赤十字病院皮膚科
1Division of Dermatology, Otsu Red-Cross Hospital
pp.1015-1018
発行日 1983年11月1日
Published Date 1983/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412202943
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要約 蜂刺傷によるアナフィラキシーショック(重症全身反応)の4例を報告した.症例は39歳女子と56歳,36歳,49歳男子で,刺傷後10数分〜2時間以内に意識消失,血圧低下,嘔気嘔吐,しびれ,全身の紅斑膨疹などを来し緊急入院となった.尿便失禁,腹痛下痢を伴ったものもある.諸症状の多くは入院当日中に,刺傷部の発赤,疼痛,瘙痒も翌日,翌々日には軽快し,入院期間は2〜6日であった.検査成績では白血球数,好中球の増加が全例に,IgE高値が1例に認められた,当院における蜂刺症は1982年1年間に42例(男子25例,女子17例)を数え,季節的には8,9月に集中し,12〜3月には1例もみられない.重症全身反応は3例(7.1%),軽症全身反応は4例(9.5%)に認められ,これらの年齢は30〜60歳台である.全身反応の頻度,血清学的研究について文献的に考察した.
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