特集 急変に備える 予防処置から緊急対応まで
【予防から考える急変対応】
アナフィラキシーへの対応
粒来 崇博
1
,
秋山 一男
1
1国立病院機構相模原病院臨床研究センター
キーワード:
アナフィラキシー
,
ショック
,
エピネフリン
,
エピペン®
Keyword:
アナフィラキシー
,
ショック
,
エピネフリン
,
エピペン®
pp.388-391
発行日 2008年5月15日
Published Date 2008/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414101414
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Case
原因確定し得た薬剤性アナフィラキシーの1例
39歳,男性.元々腰痛があり,時々痛み止めを内服.朝9時頃,近医整形外科より処方されたロキソプロフェン(ロキソニン®)60mg,塩酸エペリゾン(ミオナール®)50mgを内服後30分で全身の紅斑,下痢,腹痛,呼吸困難感が出現,その後意識が朦朧としたため救急隊により搬送された.受診時血圧130/80mmHg,全身(顔面~体幹により強い)発赤,膨疹,眼球結膜の充血を認めた.意識清明.エピネフリン(ボスミン®)0.3ml筋注,乳酸リンゲル液(ラクテック®)500ml+コハク酸ヒドロコルチゾン(サクシゾン®)300mg+塩酸ヒドロキシジン(アタラックスP®)50mg+塩酸ラニチジン(ザンタック®)100mgの点滴で速やかに軽快した.帰宅希望が強いため,プレドニゾロン20mg 3日を処方して帰宅させた.後日禁忌薬を確定するため入院下での薬剤負荷試験を行い,塩酸エペリゾン5mg内服後30分で同様の症状を呈し,原因確定した.
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