特集 妊婦が外来に来たら
【ジェネラリストにできること】
家族が感染症になったら
白川 嘉継
1
1池友会福岡新水巻病院周産期センター・小児科
キーワード:
感染経路
,
感染可能期間
,
先天性風疹症候群
,
胎内感染
Keyword:
感染経路
,
感染可能期間
,
先天性風疹症候群
,
胎内感染
pp.244-245
発行日 2008年3月15日
Published Date 2008/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414101376
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Case
患者:10歳女児の母親,妊娠12週.
現病歴:前日から娘に両頰部の発赤と四肢のレース状紅斑がみられ,来院.伝染性紅斑と診断し,どの時期でも母体と胎児に感染し,胎児貧血で死亡する危険性を説明した.翌日に産婦人科を受診したが,異常所見はなく帰宅した.その1週後再診,胎児貧血が疑われ入院した.この時点で,母親にも両頰部の発赤などがみられ,1日遅れて関節痛が出現した.母親からはヒトパルボウイルスB19に対するIgM抗体が検出された.翌週には胎児水腫が疑われ,徐々に進行.その3週後,胎児に輸血したが効果なく死亡した.その頃,母親からIgG抗体も検出されるようになった.
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