特集 論争の現場を見にいく
【実例で見る論争】
前立腺癌におけるPSAスクリーニング
安藤 大樹
1
,
山中 克郎
1
1藤田保健衛生大学病院一般内科
キーワード:
前立腺癌
,
PSA
,
スクリーニング
,
治療
,
QOL障害
,
無作為抽出比較試験
Keyword:
前立腺癌
,
PSA
,
スクリーニング
,
治療
,
QOL障害
,
無作為抽出比較試験
pp.1016-1021
発行日 2007年12月15日
Published Date 2007/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414101296
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Case
排尿障害があり検診でPSA4.3ng/mlを指摘された1例
患者:58歳の男性.
家族歴:特記事項なし.
現病歴:数年前より前立腺癌検診を受診しているが,とくに異常を指摘されたことはない.1カ月前の検診でPSA 4.3ng/mlを指摘され近医受診.「採血で経過をみていきましょう」と言われたものの,以前から尿の出が悪くなったことが気になりセカンドオピニオン目的で当院初診外来を受診.初診時のPSAは4.8ng/ml,直腸診で前立腺はクルミ大で硬結は触れなかった.PSA値からみた生検陽性率,生検の合併症,一般的な前立腺癌の経過と予後,治療による副作用などを説明,精査の希望が強く泌尿器科外来紹介受診とした.泌尿器科で行われた生検の結果はT1cN0M0の高分化腺癌で,I-125による小線源療法(J1)が行われた.
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