特集 ストップ・ザ・医原性疾患
緩和ケアでしてはいけない介入
山本 亮
1
1佐久総合病院総合診療科・緩和ケアチーム
キーワード:
ケアの目標
,
終末期の輸液
,
鎮静
Keyword:
ケアの目標
,
終末期の輸液
,
鎮静
pp.950-953
発行日 2007年11月15日
Published Date 2007/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414101275
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緩和ケアでしてはならない介入とは?
経口摂取がすすまないからと輸液が行われ,自分で排泄できないからと膀胱留置カテーテルが挿入され,急変の可能性に備えて心電図モニターがつき,酸素飽和度が低いからとマスクで酸素投与が行われている.このような姿でベッドに横たわっている終末期患者は,一般病棟では比較的よくみられるのではないかと思われる.
現在のケアの目標は何で,今行われている治療やケアはその目標に向かうものであるのかどうか.緩和ケアの観点からは(いや,緩和ケアに限らず本来はすべての医療行為を行ううえで),このことを常に考えながら治療やケアを行うことは非常に重要である.緩和ケアで最もしてはいけない介入は,ケアの目標と関係ない,検査データの改善を目的とした介入や医療者側の都合で行われる介入であろう.
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