特集 消化器内視鏡診療における鎮静
2.各論(1)上部消化管内視鏡における鎮静
八田 和久
1
,
小池 智幸
1
,
千葉 隆士
2
,
阿部 寛子
1
,
尾形 洋平
1
,
正宗 淳
1
1東北大学大学院医学系研究科消化器病態学分野
2宮城県対がん協会がん検診センター
キーワード:
上部消化管内視鏡検査
,
上部消化管内視鏡治療
,
鎮静
Keyword:
上部消化管内視鏡検査
,
上部消化管内視鏡治療
,
鎮静
pp.29-34
発行日 2023年12月20日
Published Date 2023/12/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000002896
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上部消化管内視鏡治療に加えて,上部消化管内視鏡検査での鎮静薬使用頻度は増加してきているが,医療事故を防ぐために適切な事前評価,患者選択,体制,モニタリングの下で行うことが重要である.鎮静薬としては,最近の厚労省決定と併せて,検査・治療を問わずに今後もミダゾラムが中心的に用いられることが予想される.一方で,対策型検診など鎮静が困難な場合,近年の画質の進歩などを考慮すると,経鼻上部消化管内視鏡で苦痛の軽減かつ検査の質の担保が可能と思われる.治療においては,食道内視鏡的粘膜下層剝離術におけるプロポフォールの有用性が報告されているが,その使用に当たっては,十分な体制・知識を要するとともに慎重な投与が求められる.
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