特集 体重減少へのスーパー・アプローチ
食欲がなく消化器症状がある場合の体重減少
濵田 久之
1
1国立病院機構長崎医療センター総合診療科
キーワード:
うっ血性心不全
,
慢性閉塞性呼吸器疾患
,
結核
,
糖尿病
,
精神疾患
Keyword:
うっ血性心不全
,
慢性閉塞性呼吸器疾患
,
結核
,
糖尿病
,
精神疾患
pp.562-564
発行日 2007年7月15日
Published Date 2007/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414101160
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体重減少を主訴として当科外来を受診する初心患者は全体の約5%にすぎませんが,その6割が入院し,精密検査または加療を要します.食欲不振(J1)は何らかの消化器症状を伴う場合が多く,多岐にわたる疾患が考えられますが,病歴聴取と身体診察と的確な検査により約7割の体重減少症例は診断が可能です.ここでは病歴聴取を中心にアプローチしてみたいと思います.
病歴聴取
①食欲不振の患者には,まずopen question
「最近,食欲がなくて…」と心配そうに来た患者さんには,まず,たくさん話をしてもらいましょう.疾患のない状態での食欲不振は一時的なものが多く,運動不足や,急激な感情の変化,気候の変化によることもあり1),時には吐き気や腹部症状を伴うことがあります.忙しい外来ですが,open questionにより疾患の可能性や緊急性,重症度を効率的に測り,患者さんからの信頼を得ることができます.
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