特集 体重減少へのスーパー・アプローチ
食欲がある場合の体重減少
小曽根 早知子
1
,
鈴木 將玄
1
1筑波メディカルセンター病院総合診療科
キーワード:
甲状腺機能亢進症
,
糖尿病
,
TSH
,
空腹時血糖
Keyword:
甲状腺機能亢進症
,
糖尿病
,
TSH
,
空腹時血糖
pp.559-561
発行日 2007年7月15日
Published Date 2007/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414101159
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「食べているのに体重が減る」ということは,「消費エネルギーが増加している」,あるいは「エネルギー排泄が増加している」病態が背景にあるということである.日常臨床で遭遇する頻度が高いものは甲状腺機能亢進症,糖尿病である.その他,吸収不良症候群,褐色細胞腫などがあるが,頻度は下がる.生理的なものとしては食事量を上回る運動量の増加がある.
甲状腺機能亢進症
日常臨床でよく遭遇する「食べているのに体重が減る」疾患の1つは甲状腺機能亢進症である.一般に甲状腺機能亢進症では,代謝亢進による消費エネルギーの増加と,腸蠕動亢進による吸収不良により体重減少を生じる.甲状腺機能亢進症で圧倒的に頻度が高いのはBasedow病であり,以下Basedow病について述べる(鑑別疾患はJ1,J2を参照).
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