特集 真夏の総合診療
夏のcommon disease
海で遭遇する外傷・疾患
本村 和久
1
,
田仲 斉
2
,
仲里 信彦
1
,
知念 一
2
,
徳田 安春
1
Kazuhisa Motomura
1
,
Hitoshi Tanaka
2
,
Nobuhiko Nakazato
1
,
Hajime Chinen
2
,
Yasuharu Tokuda
1
1沖縄県立中部病院総合内科
2沖縄県立中部病院地域救命救急科
キーワード:
クラゲ
,
ウツボ
,
ウミヘビ
,
エイ
,
オコゼ
,
溺水
,
釣り針
Keyword:
クラゲ
,
ウツボ
,
ウミヘビ
,
エイ
,
オコゼ
,
溺水
,
釣り針
pp.583-587
発行日 2004年7月1日
Published Date 2004/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414100981
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Case
脳梗塞によるnear-drowningの1例
患者:70歳男性,漁師.
既往歴:高血圧,心房細動.
現病歴:患者は,日中,仲間と漁船で漁に出ていた.途中,海で溺れているのを仲間が発見し,船上へ引き上げた.意識障害あるも自発呼吸あり,脈触知可能.ただちに港に引き返し,救急車にて救急病院へ搬送.意識障害と呼吸不全を認めたため,気管内挿管後,人工呼吸器管理の目的で集中治療室へ入院となる.翌日,意識状態および呼吸不全は軽快したが,担当看護師が左半身の運動麻痺に気づく.頭部CT検査にて右中大脳動脈領域に脳梗塞(心房細動からの塞栓症と思われる)を認めた.担当研修医は,「うみんちゅう(漁師)はめったに溺れない」という沖縄の言葉を思い出した.
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