特集 真夏の総合診療
夏のcommon disease
皮膚疾患
石地 尚興
1
Takaoki Ishiji
1
1東京慈恵会医科大学皮膚科
キーワード:
伝染性軟属腫
,
軟属腫小体
,
性感染症
,
伝染性膿痂疹
,
痂皮性膿痂疹
,
日光皮膚炎
,
熱中症
,
光線過敏症
,
股部白癬
,
KOH法
Keyword:
伝染性軟属腫
,
軟属腫小体
,
性感染症
,
伝染性膿痂疹
,
痂皮性膿痂疹
,
日光皮膚炎
,
熱中症
,
光線過敏症
,
股部白癬
,
KOH法
pp.578-582
発行日 2004年7月1日
Published Date 2004/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414100980
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Case
プールでの感染が疑われた伝染性軟属腫の1例(図1)
患者:5歳,男児.
主訴:体幹に多発する丘疹.
現病歴:春からプールに通い始めた.2週間ほど前から,表面に光沢を有する皮膚色の小丘疹が体幹に散在性に生じた.放置していたところ徐々に数が増えてきた.時々痒みを訴え,掻いているうちに丘疹の周囲に乾燥,落屑を伴う紅斑性の局面を生じるようになったため,来院した.
Case
虫刺されをきっかけに発症した伝染性膿痂疹の1例(図2)
患者:4歳,男児.
主訴:四肢の瘙痒を伴う紅斑,びらんからなる局面.
現病歴:1週間ほど前,体幹,四肢に紅色丘疹を生じた.虫刺されと思い放置していたところ,痒がって掻破し,湿潤性局面となった.徐々に“とびひ”するように水疱やびらん面が拡大したため来院した.発熱などの全身症状はみられない.
Case
日光皮膚炎の1例
患者:22歳,女性.
主訴:下肢のほてり感,疼痛を伴う紅斑,水疱.
現病歴:2日前,海に行ってヨットに乗った.紫外線が強いため,顔や腕にはサンスクリーンを塗っていたが,下腿には塗っていなかった.数時間の航海の後帰宅すると,下腿の日光裸露部にほてり感と紅斑を生じていた.昨日には一部が水疱となった.
Case
股部白癬の1例(図3)
患者:16歳,男性.
現病歴:高校の夏期休暇中,所属する剣道部の練習に連日参加していた.剣道場は冷房設備がなく,胴着を着けての練習でかなり汗をかいていた.1週間前から股部に瘙痒を感じていたが放置していたところ,落屑を伴う環状の紅斑となった.
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