特集 地域で医師を育てる 地域保健・医療研修で何をするか
地域の指導医が語る
診療所で私はこう教えたい
鈴木 荘一
1
1鈴木内科医院
pp.416
発行日 2004年5月1日
Published Date 2004/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414100888
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診療所実習開始から20年
私のところには,ぎっしりと書き込まれた大学ノートがある.当診療所を訪問見学した医学生,看護師,医師らの貴重な訪問感想記録である.総数138名(医学生89名9大学,看護師32名,医師教官ら10名,外国人医師2人,他)に達する.プライマリ・ケアの現場を初めて見て感じた医業の厳しさと感激が,このノートに収められている.
当時画期的なことであったが,1986年,東京慈恵会医科大学阿部正和学長と実地医家のための会創始者永井友二郎氏との話し合いで,家庭医実習が始められた.実習を希望する学生(4・5年生)と,受け皿は「ための会」有志により行われた.同大学の規律ある指導による診療所実習であった.私は最初から参加し,6回目より世話役となり,すでに17年22回(延数24名)を超えた.
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