特集 顔の総合診療 顔をみればわかること
【知っておきたい顔面疾患とその対応】
丹毒・単純疱疹・帯状疱疹
森 伸晃
1
,
稲松 孝思
1
1東京都老人医療センター・感染症科
キーワード:
再活性化
,
免疫能低下
,
HIV感染
,
眼病変
Keyword:
再活性化
,
免疫能低下
,
HIV感染
,
眼病変
pp.206-208
発行日 2007年3月15日
Published Date 2007/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414100860
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Case
帯状疱疹に悩まされた高齢女性
患者:80歳,女性.
現病歴:顔面の左三叉神経第一枝に疼痛を伴う集簇するに小水疱を認め,外来受診.また同時に流涙,眼痛を訴えていた.皮疹のパターンから帯状疱疹と診断し,眼病変の合併を疑い眼科を紹介したところ,帯状疱疹ウイルスによる角膜炎と診断された.その後,皮疹は治まり角膜炎も改善をみせたが,左顔面の疼痛は残存.帯状疱疹後疼痛として三環系抗うつ薬などが処方された.
顔面に関連する感染症は,毛囊炎などの局所感染,歯科口腔・耳鼻咽喉科領域関連の感染,伝染性紅斑(パルボウイルスB19)などの全身性感染症など幅広く存在するが,今回は,丹毒,単純疱疹,帯状疱疹について述べることとする.ただしそれらの顔面病変はその疾患の一面にすぎず,全身管理が必要な場合もしばしばあることを念頭に置いて,診療にあたっていただきたい.
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