在宅医療技術の進歩(第10回)
中心静脈栄養法
井上 善文
1
1財団法人日本生命済生会附属日生病院外科
pp.885-889
発行日 2003年10月1日
Published Date 2003/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414100721
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静脈栄養法は投与経路より,末梢静脈栄養法(peripheral parenteral nutrition : PPN)と中心静脈栄養法(total parenteral nutrition : TPN)に大きく分けられる.中心静脈栄養法とは,中心静脈(上大静脈または下大静脈)内にカテーテルを留置し,高濃度の栄養輸液を投与する方法をいう.在宅医療を行う際にも,きわめて重要な役割を果たす治療法であり,これを理解せずに在宅医療を行うことはできないといっても過言ではない.
中心静脈栄養法は,本邦では一般に“IVH”と呼称されているが,“TPN”と呼称すべきであり,在宅静脈栄養法も“在宅IVH”ではなく,“home parenteral nutrition(HPN)”と呼称すべきである.また,“IVH”はカテーテル自体や,カテーテルを挿入すること,という意味でも用いられているが,この使用法も間違いである.
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