特集 ズバッと答える臨床知識 学生・患者に説明できますか?
治療・薬の疑問
痛風は食事療法でよくなるの?
吉岡 哲也
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1GENESYS Regional Medical Center Resident Physician,Family Health Center
キーワード:
尿酸
,
プリン体
,
低脂肪乳製品
,
アルコール
,
インスリン抵抗性
Keyword:
尿酸
,
プリン体
,
低脂肪乳製品
,
アルコール
,
インスリン抵抗性
pp.927-929
発行日 2006年11月1日
Published Date 2006/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414100461
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痛風とは?
痛風は,尿酸塩が過飽和の状態で結晶として析出し,それが組織に沈着することにより引き起こされる疾患である.典型的には急性痛風発作として,第1中足趾節関節など下肢関節に単関節炎を生じ,発作は7~10日で自然に軽快する.痛風は高尿酸血症と関連しており,これを放置すると発作を繰り返し,慢性多関節炎へと進行したり,痛風結節,痛風腎,尿管結石といった他の痛風疾患を併発する.
古くからさまざまな疫学的研究が,高尿酸血症・痛風と肥満,高蛋白・高プリン食,酒類の過剰摂取との関連を指摘してきた.最近になって,痛風の既往のない主に白人の男性医療従事者47,150人を12年間にわたって追跡した前向き研究であるHealth Professionals Follow-up Study(HPFS)が発表され,一部これまで信じられてきたことが確かめられたとともに,新たな知見が得られた1).
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