感染症フェロー便り・3
―全身を診る②―免疫学的視点
松永 直久
1
1UCLA Affiliated Program in Infectious Diseases
pp.674-675
発行日 2006年8月1日
Published Date 2006/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414100401
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HIVは日和見感染症を契機に見つかることも多いのですが,この症例はその典型例です.ほかにも,脂漏性皮膚炎,帯状疱疹,反復する肺炎などがきっかけで見つかることがあります.HIVはCD4陽性細胞に感染し,宿主の細胞性免疫能を低下させ,さまざまな感染症をまさに全身に引き起こします.表1にみられるようにAIDS指標疾患には種々の感染症が含まれています.
前回は,主に微生物の立場から感染症を眺めてきました.しかし,感染症が成立する過程では,微生物だけでなく,宿主である人間の免疫能も大きな要素になります.今回は免疫能と感染症の関係を掘り下げてみます.
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