特集 失神診療をきわめる
臨床現場から伝える失神症例
①Brugada症候群の39歳男性
吉野 俊平
1
,
井村 洋
1
1麻生飯塚病院総合診療科
キーワード:
Brugada型心電図
,
coved型とsaddle back型
,
コンセンサスレポート
,
ICD
Keyword:
Brugada型心電図
,
coved型とsaddle back型
,
コンセンサスレポート
,
ICD
pp.292-294
発行日 2005年4月1日
Published Date 2005/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414100312
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
Case
患者:生来健康な39歳,男性.
家族歴:特記事項なし.
現病歴:晩酌中に,座位のまま突然意識消失した.妻が物音に気付きかけつけ,床に倒れているのを発見した.意識はすぐに回復し,動悸,胸痛の症状はなかったものの,尿失禁があった.すぐに救急要請し,当院救急外来に搬送された.20時22分,初診時意識は清明,血圧120/80 mmHg,心拍数105回/分.安静臥位としモニター心電図を装着したところ,洞調律であった.20時25分,突然,眼球上転,呼名に反応しなくなった.モニター心電図上,心室細動であり,頸動脈で脈拍触知せず,心肺停止状態と判断した.直ちに心肺蘇生を開始し,200Jで電気的除細動を行い洞調律に復した.意識は速やかに回復した.12誘導心電図は洞調律で軸は正,V1~V3でST上昇があり,Brugada症候群のcoved型に一致していた.除細動後の12誘導心電図を図1に示す.
Copyright © 2005, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.