明日からできる「物忘れ外来」【第1回】
アルツハイマー病診断のコツ①―典型的なアルツハイマー病の診断は難しくない
川畑 信也
1
1成田記念病院神経内科
pp.326-330
発行日 2006年4月1日
Published Date 2006/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414100277
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家族からの病歴聴取でアルツハイマー病を診断する
図1は,アルツハイマー病を含む認知症疾患の診断手順を示したものです.アルツハイマー病の診断は,患者さんの生活をよく知る家族や周囲の人々からの病歴聴取と患者さんに対する問診,診察だけで診断することが可能といえます.では,【Case1】の患者さんはアルツハイマー病でしょうか?
診断に役立つ病歴聴取のポイント
74歳の女性が半年前から物忘れ(しまい忘れ,置き忘れ)と日付がわからない,自発性の低下,意欲の減退を家族によって気付かれています.この病歴からアルツハイマー病の存在が疑われます.表1は,日常診療でアルツハイマー病の初期症状として重要な4つの症状を示したものです.
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