特集 現代医学・生物学の仮説・学説
7.疾病
アルツハイマー病
平井 俊策
1
1群馬大学医学部神経内科
pp.592-593
発行日 1993年10月15日
Published Date 1993/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425900657
- 有料閲覧
- 文献概要
概説
アルツハイマー病は,ドイツの有名な精神科医で神経病理学者でもあったAlzheimerが1906年にはじめて学会で報告し,1911年に論文としてまとめた疾患で,進行する痴呆を主症状とし,病理学的には,アルツハイマー神経原線維変化(Neurofibrillary tangle以下NFT)と老人斑(Senile plaque以下SP)という2つの変化の著しい出現が特徴である。
Alzheimerが最初に報告した症例は初老期の女性例であったが,まもなく同じ病理学的特徴は,より老年期の痴呆例にもみられることが明らかにされた。
Copyright © 1993, THE ICHIRO KANEHARA FOUNDATION. All rights reserved.