JIM Lecture
ここから始める個々から始めるリスクマネジメント―診療所でできるちょっとした工夫を教えます
島田 康
1
1しまだ小児科
pp.158-161
発行日 2006年2月1日
Published Date 2006/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414100239
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
医業のみでなく,どの業種においてもリスクマネジメントは必要である.昨今では,医療関係でも考えつかないような事故や,「本当だろうか」と思わせる報道も目にする.その一方で,クリニックの中で子どもたち同士が暴れたり喧嘩したりした結果,怪我をするような,予想はできても医療機関側に落ち度のないものもある.しかし理屈はどうあれ,院内での事故の責任は医療側にやってくることがある.そもそも医療(診療)自体が高いリスクを持っているにもかかわらず,日常化した仕事のうえで無意識化して行っていることがあるのも否めない.
医療(診療)の本質的なリスクマネジメントについては多くの見解が出されているのでそちらに譲り,本稿では医療行為そのものではなく,診療の周辺で,在院中に起こりうる「リスク」と,その「マネジメント」を中心として考案する.ただし,リスクマネジメントといっても一般の小児科診療所において,“私にもできる”,当然“あなたにもできる”リスクマネジメントを取り上げる.
Copyright © 2006, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.