特集 保健婦現代史―そのあゆみとゆくて
保健婦さんへ/期待と提言
ちょっとした工夫と心づかい—保健婦の仕事の真価発揮のとき
小川 恵子
1
1東大分院・理学作業療法室
pp.116-117
発行日 1967年1月10日
Published Date 1967/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662203840
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医学の発達にともない,医学が治療医学のみにとどまらなくなりますと保健婦さんの仕事の真価が発揮されると申しますか期待も大きくなり,仕事の巾も広くなりましょう。私は職業柄リハビリテーション医学,特にその中でもいわゆる脳卒中のリハビリテーションに関してこの機会に提言させていただき,大いに期待させていただきたいと思います。
御承知のように脳血管障害は死亡率の第一位を占めておりますが幸いにして命をとりとめる例も少なくありません。脳卒中と言えば絶対安静でまあせいぜいマッサージ程度,何から何まで家族の世話になるという時代は過ぎ去りました。良く疾病の早期発見と早期治療という言葉が使われますが,脳卒中の場合もこの早期治療をリハビリテーションということを念頭に置いた上でおこなったならば後遺症を最小限に食いとめ,少なくとも寝たままで一生を過ごすという人は稀になるのではないのでしょか。
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