特集 増える超高齢者への医療
超高齢者のケアのコツ
④血液疾患―骨髄腫
村井 善郎
1
1東京都医療福祉公社多摩北部医療センター
キーワード:
臓器予備能低下
,
合併症
,
緩和療法
,
サリドマイド
,
抗体療法
Keyword:
臓器予備能低下
,
合併症
,
緩和療法
,
サリドマイド
,
抗体療法
pp.120-122
発行日 2006年2月1日
Published Date 2006/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414100228
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
超高齢骨髄腫患者への治療法
高齢者造血器疾患研究会に登録の骨髄腫例中,85歳以上の超高齢者は12.1%であった(図1).超高齢者は母集団が減少しているため,発症率は85歳未満の高齢者と同等1)とされる.
骨粗鬆症,心機能低下,腎機能低下,合併症が多いなど,超高齢者では臓器予備能が著しく低下している(表1).副作用が出やすく合併症も増悪しがちなため,超高齢者骨髄腫例の予後は不良とされてきた.そのため,通常超高齢者骨髄腫例の治療(表1)は,骨痛などの症状緩和を中心とした緩和療法や骨髄抑制が少ないMP療法が主であった.
Copyright © 2006, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.