JIM Report
離島の総合診療では何を診ているのか―地域医療をめざす医師のために
越村 勲
1
,
武井 大
1
1小笠原村診療所
pp.924-927
発行日 2005年11月1日
Published Date 2005/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414100197
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◆離島僻地にある小笠原村診療所の1年間の科別受診者数とその割合の調査を行った.結果,内科の他に整形外科,精神科,皮膚科,小児科,眼科などの割合が高かった.離島僻地の総合診療を行うにあたっては,全科にわたる幅広い知識と各科での高頻度疾患に精通する必要がある.その他離島救急搬送の実情やプライマリ・ケア医として必要な知識や技能についても言及した.
離島僻地診療所においては,1人の受診者が一度にさまざまな訴えを持って受診することが多いため,科別の診療ではなく総合診療の外来を行っている.診療録には病名の記載は残るが,科別の記載は行われないのが普通である.また,標榜科目が限られていたり,窓口業務を行う事務職員では診療科目の判断がつけにくいことなどから,実情を反映した受診科目は記録されないことが多い.
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