特集 MRIの使い方
ミニレクチャー
②拡散強調画像
北垣 一
1
1島根大学医学部放射線医学講座
pp.121
発行日 2005年2月1日
Published Date 2005/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414100053
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急性期脳梗塞は高信号に,慢性期脳梗塞や非梗塞性虚血病変は低~中等度信号に描出されるので,きわめて明瞭に高い感度,特異度で診断できる.
撮像原理は,原子レベルのランダムな動きを検出するmotion probing gradientを印可し,急性期脳梗塞の細胞毒性浮腫による,原子レベルのランダムな運動の阻害を検出する.亜急性期には細胞毒性浮腫は減弱,血管原性浮腫が優勢となり,細胞外腔の水成分増加により拡散は回復する.そして,慢性期脳梗塞ではむしろ障害組織の壊死変性のため,拡散は亢進する.急性期,亜急性期,慢性期に対して,高信号,等信号,低信号となる.ただし,拡散強調画像は純粋な拡散は評価できない.
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