増刊号特集 泌尿器科手術における合併症管理のすべて
Ⅳ.術後合併症とその管理
3.呼吸器系
無気肺
日下 信行
1
,
那須 保友
1
Nobuyuki Kusaka
1
1岡山大学医学部泌尿器科
pp.284-285
発行日 2001年3月30日
Published Date 2001/3/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413903235
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1 はじめに
術後合併症としての無気肺は,呼吸器合併症の60〜90%を占める最も頻度の高い疾患である1)。特に腹部手術においては,不顕性のものを含めるとおよそ15〜20%に術後の無気肺を認めるという報告もある2)。原因としては,全身麻酔,外科手術の影響,患者個々の持つ危険因子が挙げられる。
本稿では,無気肺の原因,病態を含めた詳細について説明するが,実際の臨床の場においてわれわれ泌尿器科医は予防と早期発見に努めるべきである。術前から患者の状態を把握すること,つまり問診,触診,聴診といった基本的な診療を心掛け,発症の予防,管理に努めることが大切である。
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